snuffkinの遊び場

IT関係、スポーツ、数学等に関することを、気が向いたときに書いてます。

誤報に見られる報道姿勢

WPAが破られた、という話を複数のサイトで見かけたが、調べていくうちに以下のサイトに出会いました。
WPA(TKIP)が解読されたというデマに注意
「WPAが解読された」について一言言っておくか
共にTewsさんにインタビューしたBattered, but not broken: understanding the WPA crackを元に書いているみたい。確かに「WPAが解読された」は誤報のようですね。

にしても、どうしてこのような誤報が起こるのでしょうか? 暗号って正確な理解を得られないまま、ある程度世の中に広まってしまった感があり、どうもこういうのが誤報を招くのではないかと思います。例えばネットワークの通信速度や、HDD容量のことなら、なんとなく「これならあり得る」とか「そんなことある訳ない」という感覚は世の中的にあると思うのですが、暗号の世界でこのような感覚ってあまりないのでは?
暗号の仕組みとか、「何を根拠に解読を難しい/容易と言っているか」なんて、世の中のほとんどの人が知らないはず(私も大したことは知らないです)。そんなブラックボックスなのにも関わらず、世の中の広く入り込んでいるから、何かあった時の世間の反応は敏感。そして、誤報が生じるのでは、と思います。
CAB暗号のときもそうですが、報道側がもうちょっと慎重に確認する姿勢が必要では? 世間的に重大なニュースなら、なおさらです。それに今回続々と誤報が生じたってことは「原文をちゃんと読まずに日本語訳されたサイトを元に報道する」ニュースサイトがいくつかありそうですね。そんな世の中の仕組みが見えそうな誤報騒ぎでした。