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snuffkinの遊び場

IT関係、スポーツ、数学等に関することを、気が向いたときに書いてます。

「絶対数学」

日本評論社から「絶対数学」(黒川信重、小川信也著)という本が出ていました。真面目な数学の本にしては珍しい煽り気味の表紙。そして、「Absolute Mathematics」って書いてあります。
内容を一言で言うと、「リーマン予想を解くために、究極の係数体F_1を使ってゼータ関数を研究する」という感じ。大学レベルの数学を学んだ人なら、「F_1って何?」「1元しかないなんて、自明な結果しかないのでは?」と眉唾ものと考える人もいると思う。でも、読んでみるとそんなことはない。私はこの中身をまだほとんど理解していませんが、豊かな数学が広がっているように見えます。ワクワクさせてくれます。
第5章で既存のゼータとの関係が出てきて面白い。「ゼータ関数の集合が作る空間」とか考えると、何か見えてきたりするのでは?
パラパラめくってて、気になったのは定理5.12。これは、F_1に関係するあるゼータの留数が「1からNまでの最大公約数の平均値」と一致していることを示す定理。面白いのは、これを「Nを割る素因子積」で具体的に書いていること。著者が書いている通り、興味深い。これって、初等整数論の範囲での証明ってあるのだろうか。
この段階で、この本を書くということは、著者は絶対数学を本気で一級品と考えていて、多くの人の参戦を望んでいるのだと思う。F_1でいろんな数学を見直してみると、いろんな新しい理論が出てくるかもしれない、と感じる。これからの理論なので、今なら多くの人にチャンスがありそうな気もする。
わずか2000円で提供されている最先端を数学書を読んだのがきっかけで、ゆくゆくはリーマン予想を解いてフィールズ賞を獲る日本人が出る、そんな状況になったら素敵だな、と思いました。

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「絶対数学」(黒川信重、小川信也著)